本屋業suiranのこと
本を浴びる
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勤め先の新刊書店には毎日のように来店するお客さんがいる。”いつものおじさん”もその一人。おじさんはいつも決まった時間に来店し、通路を飛ばさずに規則正しく、端から端まで一定のスピードで歩いていく。さながら何かの競技のように、颯爽と、粛々と実行される。本を買う姿を見たことがない。

何をしているんだろう。緑の中を気持ちよく歩き回る森林浴のように、全身で本を浴びているのだろうか。そうだとすれば気持ちがよくわかる。本屋に行かない日が続くと体が本を欲するのだ。たとえ欲しい本がなくても、たとえ本を読まなくても、本屋へ行くことで落ち着き、満足できる。

今日も“いつものおじさん”はやってきた。
「あっちの壁に貼ってあるポスター、日付がもう古いよ」
ときどき鋭いご指摘をくださる。寒くなってからは来店頻度が少し減った。
by suiran-books | 2015-02-27 00:12 | あさっての方向 | Comments(0)
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