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『お母さんが読んで聞かせるお話A、B』は『暮しの手帖』の連載を再編集し、まとめたものです。富本一枝が世界中の民話、童話、神話などを日本語に直して編纂し、藤城清治が挿絵として影絵を添えました。

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『〜A』のあとがきで花森安治が語っていますが、この本が出版されたとき、すでに富本一枝は亡くなっていました。富本一枝は旧姓尾竹。尾竹紅吉(べによし)というペンネームのほうが広く知られていて、平塚らいてうが日本で初めて作った女性による女性のための雑誌『青鞜』の活動に参加しました。
そんな富本の人柄を花森が綴っています。

富本さんは、どうしてあんなことに、とおもうぐらい、ほんのちょっとしたことを、小おどりしてよろこぶくせがあって、そのときの笑い顔には、小娘のようなはじらいがあって、好もしかった。そういえば、ちょっとしたことにも、感激したり、涙を流したりするひとだった。(中略)富本さんは、上背があって、藍みじんのような着物が似合って、それを明治の山の手の女のひとがしたように、ゆったりと着て、長い髪を無造作にたばねて、大きな声で、いつでも明るく、わらいながら入ってきた。

あとがきのほとんどが富本一枝のことで埋まっていて、そのことからも当時の二人の関係がうかがえます。花森は富本の死を心から残念に思っていたようです。

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もう一人の著者は日本を代表する影絵作家の藤城清治です。藤城の作品はNHK「みんなのうた」でも使われていたので、そのイメージがとても強く心に残っています。

『〜B』のあとがきは藤城が書いています。その中で、花森の提案で影絵の制作を始めたこと、20年以上もの間全力を注いでこの仕事に取り組んでいたことなどを語っています。影絵作家のスタートは『暮しの手帖』だったようです。

ぼくの影絵は、花森さんとの出合いがなかったら、生まれてこなかったかもしれない。暮しの手帖への連載という場をえたことは、学校を出たばかりのぼくにとって、どんなに、うれしかったかしれない。これにこたえるのは、いい影絵をつくってゆくことしかないと思って、この仕事に全力投球したから、暮しの手帖にのせた作品は、みんなぼくにとって、なつかしい、そのときどきの代表作ばかりだ。(中略)ぼくは、だれよりもていねいに、時間をかけて、この二十数年間、影絵を切りつづけてきた。ぼくの人さし指には、かみそりの刃のたこができて、かかとのように、かたくなっている。

『お母さんが読んで聞かせるお話A、B』は、富本一枝と藤城清治の貴重な代表作品集と言えるでしょう。

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表情豊かな登場人物たち。
細かな部分まで表現された影絵を眺めるだけでも楽しいです。

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経年によるキズやヨゴレはありますが、本の状態は良く、全体にきれいな印象です。

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A、Bともに最初と最後のページ全体にシミがあります。

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Aは最初の数ページの下部に一部水ヨレのような跡があります。

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Bのp77上部に数ミリのヤブレ、オレ跡あります。

Bは最後のページ(黄色い紙)に縦にオレ跡あります。

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お母さんが読んで聞かせるお話A
著者:富本一枝、藤城清治
出版社:暮しの手帖社
サイズ:188mm×264mm
ページ:167ページ
出版年:昭和48年発行 第2刷
商品番号:041
価格:sold

お母さんが読んで聞かせるお話B
著者:富本一枝、藤城清治
出版社:暮しの手帖社
サイズ:188mm×264mm
ページ:167ページ
出版年:昭和48年発行 第5刷
商品番号:042
価格:sold

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tutiya0606[at]gmail.com
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by suiran-books | 2014-06-05 22:16 | 古本の通信販売
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