本屋業suiranのこと
古い辞書
2012年の一発目は辞書。もっと新年らしいことを書こうとしたけれどまとまらず。
今年最初に買った古本はこの辞書でした。


● 新らしい言葉の字引  實業之日本社  大正八年発行
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古い辞書は楽しい。

辞書はその時代“真剣な最新”の集大成。
昔の“真剣な最新”は、今となってはほほえましいものが多い。

【オーロラ】
極光といふ。地球の両極に近づくに従ひ、雲靄重層の間を徹して光線が美彩を放つて透射し来るもの。學者に云はせると電氣作用だと言つているが、文學者は「東紅(しののめ)の娘」などと云つている。


たぶん当時はオーロラの正体が定かでなく、いろいろな意見があったのだろう。
それにしても文學者の云つていることはわからない。ちょっとかっこいいけど。

【グレート・テン・パーセント・ディスカウント・セール】
一割引大賣出し。


それほどさわぐことではない。


その書き方も味わい深い。
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【情味】
「感味」を見よ。


はい。


できれば手のひらにおさまる大きさのものがよく、永く使える上質な素材にかわいいフォントが映えるものを持ち帰っている。


*


こんなスタートですが、2012年もsuiranをよろしくお願いいたします。
by suiran-books | 2012-01-09 00:00 | 本のこと
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